夏前になると、縮毛矯正のご相談が一気に増えます。
ただ、私は最初から「じゃあ全体を伸ばしましょう」とはあまり言いません。
まず見るのは、どこにクセが出ているか、どこが毎日のストレスになっているかです。
髪が広がると言っても、原因はいくつかあります。
根元のうねりで膨らむ方もいれば、表面の細かい毛が湿気でふわっと出る方もいます。
内側だけ強く動く方もいますし、毛先の乾燥でまとまりにくく見える場合もあります。
原因が違えば、やることも変わります。結局ここなんですよね。
この前も、カウンセリングで「全部が広がる感じがする」とお客様が話してくれました。
髪をめくって見ていくと、実際に大きく動いていたのは内側の根元。
表面はそこまで強いクセではなく、むしろ乾燥でふわっとしている状態でした。
なので全体を同じように強く伸ばすのではなく、内側はしっかり、表面と毛先は負担を減らす方向で考えました。

縮毛矯正は、強くかければ長持ちするという単純なものではありません。
髪の状態に対して無理をすると、あとから扱いにくさにつながることもあります。
私はそこをかなり慎重に見ます。薬剤を塗る前にもう一度手触りを確認したり、アイロン前に毛先の状態を見直したり。少し地味ですが、仕上がりの自然さには大事な時間です。
夏は湿気、汗、紫外線、冷房による乾燥と、髪にとってはなかなか忙しい季節です。
だからこそ、縮毛矯正も「とにかく真っ直ぐ」ではなく、「夏をどう楽に過ごしたいか」で考えるのがおすすめです。
朝の準備を短くしたいのか、結んだ時にきれいに見せたいのか、下ろしても広がりにくくしたいのか。
目的がはっきりすると、必要な施術も見えやすくなります。
家でできることとしては、乾かす前に髪の内側から風を当てること。
表面ばかり整えても、内側が湿ったままだと翌朝広がりやすいです。
まず根元、次に内側、最後に毛先。この順番だけでもかなり違います。
夏前の縮毛矯正は、髪との作戦会議みたいなものです。
なんとなく困っている状態を、どこが原因なのか一緒に整理してから決めましょう。
次回は、縮毛矯正と髪質改善の違いについて、かなり現実的に書いてみます。

